虫歯の治療は痛い?


実は虫歯の部分は削っても痛くありません!
なぜなら痛みを感じる神経までの伝達路も虫歯菌で壊されてしまっているからです。
よって痛くない部分は虫歯でボロボロだから削ってOK,痛い部分は健康だからもう削らないという判断です。

ただし、痛みの感じ方、不安は人それぞれなので治療前に麻酔をするかしないか、それとも痛くなってきたら途中からするかを患者さんと相談させていただいてから治療を始めさせていただきます。

麻酔注射の前にとてもよく効く表面麻酔を塗って、注射針は世界最細34Gを使用しますので痛みが心配な方もご安心ください。


虫歯の治療


当院では‘ダイレクトボンディング‘という高い接着技術を使い、むし歯を削ったその日に白い詰め物をする治療を推奨しております。何故ならダイレクトボンディング法では”虫歯だけ”を削るので色々な方法の中で一番歯を削らない治療だからです。
他の方法は虫歯じゃない部分も削るの?と思った方。

保険治療でも、自費治療でも型をとる治療方法では必ず虫歯じゃない部分も削ります。
何故なら、虫歯はその名の通り虫食い状態なので虫歯を取ったあとの歯は凸凹の穴ですが、型を取る前に詰め物がピッタリ入るように凸凹はすべて平らに削ってしまいます。対してダイレクトボンディング法ではどんな凸凹でも流動性のあるレジンを流し込めるので余分に歯を削りません。

小さな虫歯の処置は保険治療で一本の歯につき15分から30分程度で済みますが、磨き残し、プラーク、歯石がついていると即日処置にとりかかることができない場合もございます。
また、むし歯の位置や大きさにより白い詰物が保険外ダイレクトボンディング法になります。通常であれば型をとって、次回までかかるような大きな修復もダイレクトボンディングでは当日完成可能です。
歯は外層のエナメル質と内層の象牙質という2層の構造で中央の神経を囲っています。エナメル質はほとんど無機質で硬いのですが、中の象牙質は有機質が多く含まれ若干柔らかいので虫歯菌に弱い構造です。虫歯菌がいったんエナメル質に穴を開けて象牙質に入り込むと虫歯の進行はとても早くなります。従って当院では硬いエナメル質の虫歯と少し柔らかい象牙質の虫歯では器具を使い分けて丁寧に虫歯に感染した歯質のみを除去しております。


神経の治療は回数をなるべく少なく


むし歯の進行を放置したり外傷により歯が割れたりすると、細菌が神経の中へ侵入し激しい痛みが出たり歯茎から膿がでたりします。神経への細菌感染がある場合は根の部分の消毒が必要となります。そのままにすると感染が広がり歯を抜くことになる場合もあります。また、すでに神経の治療をした歯でも“噛むと痛い”“膿が出る”などの症状がある時は、神経の治療が必要な可能性があります。神経の治療が終わりましたら、冠を被せたり詰め物をして元の歯の形に戻すことが大事です。
神経の治療は歯の種類や治療歴によって1回~5回かかりますが、予約時間を長めにお取りして回数を減らすこともできますのでご相談ください。
◆どうして虫歯で歯が痛くなるの?
一本一本の歯の中央には脳からきている太い神経の枝分かれが通じています。虫歯菌や歯周病菌が神経まで到達すると神経は感染を起こして痛みを生じます。神経は細い血管の様に血流があり、感染して炎症を起こすと心臓の拍動と同じリズムでズキンズキンと痛みます。
◆どうして神経をとらないといけないの?
虫歯菌や歯周病菌に感染してしまった神経は痛くなった後、多くの場合残念ながら死んでしまいます。血流が止まった神経は徐々に腐敗して溶けたり、ミイラのように乾燥します。すると痛みは消えますがしばらくすると神経の残骸が根元で膿をつくり今度は”噛むと痛い””ずっと痛い”などの症状が現れます。ここまで放置してしまいますと治療をしても予後があまり良く無いので早めに治療をして下さい。
◆神経の治療ってどんな治療?
神経を初めてとる治療も、神経をとった歯の再治療も似たような手順です。神経が通じていた穴を消毒して痛みの原因の細菌を減らします。ただし、神経をとる時は痛いので必ずしっかり麻酔をします。そして上から神経の通路に向かって穴を開け、中のものを全て除去して消毒します。消毒が完了すると症状もなくなるので、通路内を固形の薬で満たしてしっかり閉じます。前歯は神経が一本、奥歯は3,4本あるのでその分治療回数が増えることをご了承ください。

DSC_0409虫歯の治療例
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前歯2本(30分)DSC_0407 (640x426)